本人目線の、アダルトチルドレンの成長と回復 How did I recover from adult children scientifically

AC(アダルトチルドレン)の私が、自助グループで話しているようなこと(そのまま同じじゃないです)を、お伝えします。

第4回 瞑想の効果 The fourth:An effect of the meditation

結論から言うと、瞑想はすごく効果があって、回復と成長に欠かせないと感じています。

私が瞑想をし出したのは21歳くらいのときで、もう15年ほど続けています。

一日に朝晩2~3分くらいの瞑想をはじめて、三ヶ月くらい経った頃に、はっきり効果を感じました。リラックスする感覚がわかるようになったからです。逆にいうと、私はこのときまで「リラックスする」という感覚がわからなかったのです。

ところで、私は長らく「自分は本番で緊張しないタイプ」だと思っていました。何かの機会で人前に立つようなときにも、周囲の同級生たちと比べて、自分は緊張していないように見えていました。でも、それはどうやら勘違いでした。学生のイベントでちょっと人前に立つときに生じる緊張よりもずっと高い緊張度で幼い頃から生きていたために、緊張度に変化が生じなかっただけなのです。

 さて、瞑想のことに話を戻します。瞑想をさぼると気持ちがソワソワするようになりました。しかもこのソワソワして落ち着かない感覚は、瞑想によって軽減されるようになった不安定な気持ちが、瞑想をサボったためにぶり返したものだと感じられたため「瞑想は回復に役立っている」と実感したのです。効果が感じられると続けやすいですね。

 瞑想の具体的なやり方として、私は 「大森 曹玄『参禅入門 』(講談社学術文庫) 」に書かれている方法に沿っています。お尻に座布団を敷いて、あぐらをかいて、薄目を開けて、背筋を伸ばして、腹式呼吸でゆっくりと呼吸しながら、その呼吸数を数えるのです。宗教的なことはさておき、瞑想のやり方が具体的に載っていて参考になります。

 はじめたころ、瞑想の時間は呼吸の数を目安にして、10回呼吸し終えるまでにしました。だいたい3分くらいです。慣れてきて、調子が良いと5分になったりしました。あまり熱心にやると自分に対して「もっと、もっと」と高いハードルを設定して、結局面倒になって止めてしまうので、去年までこの程度の時間しかしませんでしたし、それで十分でした。ちなみに、最近は朝だけですが、たいがい15分くらい、呼吸の回数は50回くらいしています。

 さて、瞑想の効果がわかってからは、これを利用して自分を変えようと考えました。

実は瞑想をはじめたころ、私は摂食障害、特に過食症でした。

過食の衝動はとても強く、当初は瞬間的に心を支配されてスーパーに向かって食べ物を買いあさったりしていたのですが、次第に、衝動に囚われている時でもあるていど正気を保てるようになったり、衝動があっても行動に移るまで時間稼ぎができるようになりました。

過食の衝動に対して時間稼ぎができるようになると、あれこれ別の方法でストレスを解消する癖付けができて、過食への対策が可能になります。これは、とても大きな変化なのです。

 深呼吸をしたり、あるいは瞑想している時の気分を思い出したりして、過食とは別の方向にエネルギーのベクトルを向けたり、別の方法でストレスを解消することを練習したりできるようになっていきました。これは、瞑想を習慣にして、落ち着いた状態の心を少しずつ自分のものにしていたからだと考えています。

過食については、瞑想だけでなくほかにもいろいろ対応をしていたのですが、だいたい1年程度で片付きました。

 摂食障害になった経緯や、どう理解して、どう寛解したかは、また改めて詳しく書きますが、瞑想は、過食衝動に巻き込まれない心を養うために、非常に大きな役割を担っていました。

 過食衝動に限らず、当時の私の心には、常にネガティブな思考が渦巻いていました。それは、もがくほど飲み込まれて沈んで苦しむことになる、荒れ狂う海みたいなものでした。瞑想で知った「落ち着き」は、そんな海の中に浮かぶ小さな板きれとなったのです。しがみついていれば、多少沈んだとしても必ず浮き上がってこれるわけです。そして、最初は板きれでしたが、続けて行くことで、徐々にそれはイカダとなり、小舟となっていきました。

 瞑想については、またどこかで触れるかもしれませんが、今回はここまでにします。

お金もかからないし、副作用もまず生じないでしょうし、とにかくお勧めです!