本人目線の、アダルトチルドレンの成長と回復 How did I recover from adult children scientifically

AC(アダルトチルドレン)の私が、自助グループで話しているようなこと(そのまま同じじゃないです)を、お伝えします。

第33回 多重人格が生じる仕組みについて

第25回と記事で人格の仕組みについてお話ししました。

そして第31回の記事で、人格には許容量があるということや、トラウマがどういう形で精神に食い込むのかについても、お話ししました。

これらを組み合わせると、多重人格の発生する仕組みが大枠で説明できます。

今回はそれをご紹介します。

 

人格というのは、記憶と経験のネットワークによって生じているということでした。

また、人格には許容量があり、トラウマこれをはみ出してしまう経験である、ということでした。

それでは、人格の許容量をはみ出た経験がたくさんあって、既存の人格の枠外で記憶と経験のネットワークが創りあげられていったらどうなるでしょう?

そうです、既存の人格の外にもう一個の人格ができあがってしまう可能性が生じるのです。

全てとはいいませんが、多重人格というのはそういう仕組みで、一人の人格に収まりきらない体験なり経験が積み重なることで生じるケースがあるのではないかと私は考えています。

そして、人格の許容量というのは人によって様々で、大きい人もいれば小さい人も、ネガティブな体験は受け容れられるがポジティブなのは難しいとか、逆にポジティブな経験は受け容れられるがネガティブなものは難しい、とか、そういう個人差もあるし、どういった体験が許容できるのか、許容外となるのかはばらつきがあります。

また、生まれつき一つの人格の受け皿が小さくて、どうしても複数の人格でないとうまく現実と折り合いが付けられない、という人だっていると思うのです。

ただし、受け容れられない体験が全てトラウマになって、多重人格を生み出す材料となるのかというとそうでもなくて、忘れるとか、事実を歪曲して覚えるとか、そういう対処(心理的防衛機能と言われたりしますが、そういう自己防衛が生じます)をされる場合の方がずっと多いでしょう。(ところで、トラウマからの回復というのは、この人格の許容量を大きくする作業でもあります)

 さて、そんなふうに現実ではあれこれほかの心の働きもからんでくるわけですが、「一つの人格で受け止めきれない体験が材料になってもう一つの人格ができあがっていく」というのが、多重人格が生じる大筋の原理に変わりはないと思います。

それは現在一般に比較的理解されている「トラウマ体験が多重人格の要因になりうる」というものとも、あるいは、トラウマの有無とは関係なく、生まれつきの人格の許容量の都合でそうなっている、というケースもあるということについても、説明が付くわけです。

 

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