第18回 若いうちに回復するに越したことはない
これは、身も蓋もない事実です。タイトルの通りですが、若いうちから回復に手を付けるに越したことはありません。
ACの回復の本にはこういう基本的な事実が書いてなかったりします。
「回復に取り組むのに遅すぎるってことはない」ということは書いてあったりしますが、早い方が良いのです。
問題を片付けるにしたって、新しい生き方を身に付けるにしたって、若い方が体力気力もあるし、飲み込みもいいし、適応も早いっていうのは歴然とした事実です。
「今は仕事が忙しいから」とか思っている方は、後回しにするほど問題が大きくなること請け合いです。これは、脅しです(笑)。しかも多くの人の経験的な裏付けがあります。ただ、回復に精を出すことになるタイミングというのは人それぞれで、あんがい自力でどうにかできないものだったりします。
また、にっちもさっちもいかなくならないと、人間わざわざ生き方を根本的に変えようなんて思わないもんですから、仕方がない面もあります。私もにっちもさっちもいかなくなったから、精出して生き方を変えたわけですし。
ただ、回復というのは長いスパンで取り組むことですから、そもそも「暇になったらやる」というのはちょっと違うのです。忙しい時には忙しいなりに、暇な時には暇な時なりに、取り組み続けるものなのです。なにしろ、自分を育て直すわけですから。子育てって、中断したり、暇な時だけ取り組むっていうわけにはいかないでしょう?
だから、生活で日常的に「回復への取り組み」を取り入れる必要があります。回復を、生活習慣にするのです。例えば、定期的な自助グループへの参加だったり、回復について書かれた本を読むことであったり、日々自分と向き合う時間を取ることだったりします。もちろん、書き出すことも大事です。
そんなわけで、ACからの回復を選ぶかどうかは状況なりその人の考え方なりに依っていますが、もし取り組むのであれば「若いうちから手を付けるに越したことはない」という事実を知っておいて欲しいと思っています。後回しにしない方がいいよって話です。